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アトラクションデイズ

  なんでとか、そんなの関係無い。ただ君が、笑うだけだから。
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2009.04.18  <<12:39



世間様とやらに嫌われようが好かれようが、この細い肩の震えが止まるわけでもなく
今にもその綺麗な容姿をぐちゃぐちゃに踏みつぶしてやろうか、と誰かが話しかける。
別にそれが怖いわけではないのに、なぜか逆らえなくて
足の裏から感じる大地の暖かさとやらに、ただひたすら安堵を求めて
それでまた、ふらふらと夜をさまよったりする。


「別にいいってば。靴履けば良いことだし」

陽太の背中におぶられながら、夏実は小さく呟いた。
確かに、と自分でも思うのだが何だかこうしたいような気持ちがあって。

「・・嫌?」

・・嫌だろうな、と思いながら陽太は歩いた。
夏実は背中でしばらく黙った後、陽太の背中に頬をくっつけた。

「嫌じゃないけど」

ぽつり、と夏実が零す。
嫌じゃないんだ、と少し、嬉しさを感じた。それが何なのか、まだ分からないのだけれど。
もしこの夏実という人間が裸足で道を歩かなければ、フェンスに怪我して登らなければ
消えてしまうというのなら、そしてそれを見てられないというのなら。
何でもしてあげたいと思ってしまった。
フェンスに登る代わりに一緒に笑って、裸足で歩く代わりに運んで。
それで何かが変わるなら、変えてあげたい、と強くそう思った。

「・・で、お前、家どこ?」

陽太はふ、と立ち止まって背中の夏実に聞いた。
しかしどれだけ待っても返事は帰ってこない。
陽太は不思議に思って、首を後ろに向ける・・が、夏実の顔は見えない。

「おーい、聞いてる?」

ちょっと大きめの声で言ってみるが、やっぱり返事は帰ってこなかった。
もしかして寝てる?、と呟いた後、苦笑混じりな笑みを零して陽太はまた歩き出した。
足下でナツが、にゃあ、と鳴いた。


久しぶりに、夢のない夢を見た。
ただ、真っ黒な空間を泳いでいる、そんな夢。
それはいつもよりずっと安心できて、幸せな心地な、眠りの世界。
いつかまた、こんな至福な眠りに慣れてしまったら
それは凄く望ましい未来だけれど、きっとその後が怖い。
目を覚ましたときのあの、汚染感もまた、

「・・・・?」

夏実はうっすらと目を開けて、見覚えのない天井をぼうっと見上げた。
しばらくそれを見上げた後、不思議に思いながらも上半身を起こす。

「何・・してたんだっけ?」

知らない部屋。知らないベッド。
小首を傾げて昨夜の事を考える。陽太と会って、陽太に運ばれて・・えっと?
にゃあ、そんな声と共に手首にふわふわの感触が当たって夏実はそちらを見る。

「ナツ!」

ナツがこちらを撫でて欲しそうに見上げていた。
夏実はナツを呼んで、にゃあ、と返事を返すナツを抱き上げた。

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No.17 猫より純情、空より過剰 4 / 連載 / Comment*0 // PageTop▲

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魔月 霰

Author:魔月 霰
ヲタクで腐女子、萌えない黒髪眼鏡。
真面目そうな顔してて頭の中は超腐ってます。
一応十代だが年より老けてると言われる。

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